世界平和は一家団欒のあとに

 シリーズ第四巻。
 三巻まで、物語に全くといっていいほど絡まなかった長女綾美にスポットを当てた巻でした。正直、毎回酔っ払っているだけの人物だったので、必要のないキャラなんじゃないかなあと思っていたのですが、軋人のアウトローな態度が、彩美譲りだったことがこの巻で発覚したり、意外と重要な人物でした。
 さて毎度ベタな展開で話を盛り上げてくれるシリーズですが、今回は、面白い! と感じるほどではなかったですが、読了後に気持ちが良くなるようなイイ話でした。彩美の過去は非常に興味深かったですし、幼児化してしまった彩美が巻き起こす騒動も笑えて楽しかったですが、やはり軋人の「姉ちゃん!」が最高に良かったなあ。
 さて、一巻で次男、三女、四女、二巻は他の一家、三巻は父、四巻は長女ときたので、次は母か次女にスポットがあたるのでしょうか。でも、七美は毎回地味に活躍しているので、もしかしたら家族以外で、ヒロインの柚島さんにスポットがあたるかも。
 次回も楽しみにしていたいと思います。