DDD1

DDD 1 (講談社BOX)

DDD 1 (講談社BOX)


 グロっ! 初っ端からグロっ!

 うーん、血が苦手な自分にとってはキツイ始まり方でした。でも、グロ描写よりもきつかったのは、本書に使われているフォントですね。まあ、途中から慣れてしまいましたが、見慣れないフォントのせいで物語を楽しむまでに時間がかかってしまいました。

 本の内容は、悪魔憑きと呼ばれるようになってしまった異常者を、アリカやカイエといった悪魔憑きに近い側の人間を通して、何故彼らが悪魔憑きと呼ばれるようになってしまったのかを紐解いていく感じのものだと思います。悪魔憑きの過去や行動理念が明らかにされるにつれ、彼らの異常性が伝わってきて恐ろしかったです。

 今巻は四つの短編でまとめられていましたが、時系列がバラバラだったせいか、第一話は登場人物の情報が足りなすぎて、楽しめなかったのが少し残念。でも、一話一話の構成がほとんど一緒だったので、後半になるにつれて、文脈に仕掛けられてるトリックとか、物語の展開を予想できるようになって面白かったです。中でも三話は本当に怖かったなあ。カイエに言わせれば、あんなのは悪魔憑きの底辺とのことですが、実際、あんなことされたら本当に気が狂ってしまうんじゃないでしょうか? いやあ、恐ろしい。

 基本的にホラーや暗い話が苦手な自分でも、このシリーズは楽しめそうなので、次の巻も期待して待っていたいと思います。