お・り・が・み 天の門

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

 む、普通でした。いや、面白いと言えば面白かったのですが、期待し過ぎたのたのが良くなかったのかもしれないです。やっぱり雑念があったまま、本を読み始めるのは良くないなあ。
 さて、物語の方ですが、普通の人より悲惨な人生を送ってきたとはいえ、突然、勇者やら魔王やら神様やらと、これだけ多くの単語が出てきたら、そりゃあ鈴蘭でなくても混乱すると思う。しかも、それらの用語も簡易な説明が行われただけで、物語はどんどん展開していってしまって、気がついたらラストバトルと、なんだか置いてきぼりにされた感じがしました。
 楽しみ方としては、鈴蘭が、登場人物達に振り回されるハチャメチャな展開を楽しむのが、ベストなんだろうなあ。伊織の無理な注文をびくびくしながら、実行する鈴蘭の様子は面白かったですし、キレて反撃に転じてる様子も面白かった。ミサイルとか人体兵器に使われる場面は、完全に悪の組織の下っ端役でしたし、ツボにはまりました。
 個人的には、ドリルをつけたがるドクターがお気に入りです。あと、リップルラップルも。
 もう完結しているシリーズなのですが、発売当初には続編が出ることが決まっていたのでしょうか? リップルラップルや沙穂、みーこなどの人物の詳細については、この巻では語られておらず、物語全体の舞台についてもまだまだ謎が多いし、色んな要素が高密度に詰め込まれているので、とっつきにくい方にはとっつきにくいかもしれません。
 でも、七巻まで出ているし、これからどんどん盛り上がっていくのでしょうか? とりあえず次巻も読んでみようと思います。