狼と香辛料(2)

狼と香辛料 (2) (電撃文庫)

狼と香辛料 (2) (電撃文庫)

 今年の電撃文庫の新人さんの中で一番面白かった作品の続巻。前回から一体どんな作品になるのかと思っていましたが、安定した面白さでとても良かったです。
 何が一番面白いかというと、やっぱりホロとロレンスの駆け引きですね。
 ホロは今、こう言って欲しいのだろうなあとか、ホロはどんな気持ちでいるのだろうかとか、ロレンスはしっかりとホロの事を考えていますし、ホロの心情を直接書いた文はないですが、ホロもロレンスのことを気にかけているのが伝わってきます。
 主人公が鈍感でヒロインの気持ちに気づかなかったりと、結構一方通行が多いライトノベルの中で、こんな風に主人公とヒロインのやりとりを丁寧に書いている作品は珍しいんじゃないでしょうか?
 最後のオチは、昔、本か映画で見た気がしましたが、ロレンスとホロの関係を表している感じがして最高でした。
 次巻も楽しみです。