9S(7)
- 作者: 葉山透,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 文庫
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一月に発売された短編集を抜かせば、八ヶ月ぶりに出た9S本編の新刊。
この巻の感想を一言で言うなら、熱い! 全てこれに尽きると思います。
前巻が凄い場面で終わっただけあって、今巻は序盤から終盤まで熱いシーンの連続でした。由宇を助け出そうとひた走る闘真、NCT研究所を死守する伊達、そんな伊達の救援に向かう八代、アリシア、あきらの面々、数えあげたらキリがなくなるほど熱いシーンがたくさんありましたが、その中で心に残ったのは、由宇が必死に闘真のもとに向かおうとするシーンですね。
6巻の最後でも、由宇が自分の正直な感情を吐露する場面がありましたが、今巻でも一番良いなあと思える場面でした。6巻まで、しつこいと思うぐらいに自分の気持ちを抑圧してきた由宇が生きようと必死にもがくところは、八ヶ月という間が嘘のように、由宇の感情がダイレクトに伝わってきて思わず目頭が熱くなりました。うん、本当に良かった。
さて、物語の方はと言うと、今巻でもADEM編は終了せず、次巻に持ち越しという形になっています。正直、そろそろ一息つかせて欲しかったなあと思いましたが、今巻で張られた伏線も気になりますし、早目に続きが出てくれることを願っています。今までのペースでいくと、6〜7ヶ月に一冊ですから出るとしたら10月か11月頃ですか……寒い季節に熱い話を読んで体を温めろという事なのでしょうか?
今回も葉山氏のHPで予告フラッシュが公開されています。
http://www.lafi.net/flash_top.html