煉獄のエスクード(2)

 積み本の奥底にあった貴子潤一郎氏の初シリーズの第2巻。

 前作は薫の過去や魔族と人間の対立とか、物語の世界観を氏の文章力で読ませる感じの一作でしたが、今作はずいぶんライトノベルっぽくなった気がします。文体も何処と無く変わった気がしますし、なんと言っても薫の性格が変わりすぎのような……。
 新キャラも数名登場し、これからの話のために布石を打っている感じがする一冊でした。
 12月のベロニカや一巻のように、貴子氏は重い話を書いた方が面白い気がします。
 まあ、何はともあれ、これでようやく3巻が読めます。