虎は躍り、龍は微笑む
- 作者: 嬉野秋彦,オカアサハ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
- メディア: 文庫
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個人的には楽しめたのですが、あえて評価をするなら可もなく不可もない凡作。
はっきり言ってしまえば、トラブルメーカーの主人公と、主人公を諭す大人びた男友達、主人公に淡い恋心を抱く少女、才色兼備なんだけど少し冷たい先輩という、どこにでもあるような組み合わせを、学園モノにぶちこんで、そこに武術と中華をつけ加えただけの作品です。
しかも、武術や中華を土台としてあるのに、戦闘シーンは序盤にちらっとあるだけですし、中華の雰囲気もあまり出ていないように感じます。最後も主人公たちに都合のよい展開になって終わってしまうので、全体的に中途半端な出来だと思います。
ただ、周囲が諦めムードになっても、主人公だけが憤りを隠さずに暴れまわる姿は、読んでいて気持ち良いし、笑える部分もあるので決して面白くないわけじゃありません。でも、似た類の話はどこにでもあるので、なんか他のものと違った部分があればなあという感じです。
まあ、続編を念頭に書かれているみたいなんで、化けるかどうかは今後の展開しだいだと思います。