戦う司書と神の石剣

戦う司書と神の石剣 (スーパーダッシュ文庫)

戦う司書と神の石剣 (スーパーダッシュ文庫)

 戦う司書シリーズの4巻目。
 今巻は謎の人物『ラスコール・オセロ』を調査するミレポックを中心に物語が展開していきます。ハミュッツが活躍しないのは相変わらずですが、正体を知った者は皆死ぬという噂を持つラスコール、神溺教団を裏切ったアルメと、今回も印象に残るキャラが多く登場します。マットアラストも意外な面を見せてくれましたし、面白かったー。
 今巻の一番の魅力は、ミレポックとアルメが様々な点でぶつかりあっていたところだと思います。ミレッポクはアルメを、アルメはミレポックを、と互いを意識しながら、『ラスコール・オセロ』の正体に近づいていく様は、読んでいて凄くハラハラしました。
 そして毎度のことですが、ラストシーンには驚かされた。良い意味でこちらの期待を裏切ってくれるのも、このシリーズの魅力の一つだと思います。
 哀愁漂う雰囲気も既巻を通して変わっていないですし、刊行ペースも保たれているので次巻も期待できる作品です。