煉獄のエスクード(3)

 煉獄のエスクードの第3巻。

 表紙を見れば分かるように、今作では新キャラが登場しますが、こういう設定のキャラは久しぶりに見た気がします。僕の中では、中村うさぎ氏のゴクドーくん漫遊記外伝以来かなあと。まあ、僕が読んだことのある本が少ないだけかもしれませんが、実に珍しい新キャラでした。本編の最後の方で、新キャラが重要な役割を果たす事になるのだろうなと思わせる一言もありましたし、今後の薫との絡みにも期待したいです。
 物語の方は、真澄がまだ薫に兄としての感情を持っている場面や、強大な力を持つ魔族の登場など、次回作が気になる場面が結構ありました。
 後書きによると、まだ物語の根幹部分に少し触れた程度らしいですが、12月のベロニカのように一冊であれだけ強烈なインパクトを残した作家さんですから、次回作にも大いに期待したいです。