紅 (紅シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)

紅 (紅シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)

 電波的な彼女を書いている片山憲太郎さんの新作という事で読んでみましたが、も大変面白かったです。
 物語は揉め事処理屋をしている主人公の紅真九郎が、紫という少女に出会って……というボーイミーツガールものですが、真九郎は高校生で16、紫は7歳と少し問題があるような気がします。
 でも、暗い過去を持つせいでヘタレ気味な真九郎を、紫が幼いからこそ出来る行動で助けたり、癒したりする場面が作中に出てくるので、そういった面では7歳というのは非常に重要なのかなあと思ったりします。

 紅では電波的な彼女の登場人物も登場してくるので、世界軸は同じようです。電波的な彼女では語られなかった設定も少し出てきたりするので、電波的な彼女を購読している人は一読してみる価値はあると思います。
 ただ、時間軸が同じなのかはハッキリしてないです。ファンとしては、両作の登場人物達の絡みが見てみたいんですが、可能だとしても街中ですれ違うシーンがあるぐらいでしょうね、たぶん。

 第一巻という事もあって、今回は登場人物達の紹介という感じもありましたが、真九郎が住む五月雨荘の謎や、一癖も二癖もある住人達など気になる点は一杯あるので、続巻が出たらぜひ購読してみたいと思います。