2007年下半期ライトノベルサイト杯に投票します

 卒論の締切は30日。2007年下半期ライトノベルサイト杯の締切は26日。つまりライトノベルサイト杯>卒論ということかー!
 というわけで私は以下のシリーズに投票します。書きたいことは一杯あるのですが、時間がないので一行感想程度書いていきたいと思います。
 最後になりましたが、ライトノベルサイト杯を運営してくださっている皆様、本当にありがとうございます。


新規部門

ドラゴンキラー売ります (C・NOVELSファンタジア)

ドラゴンキラー売ります (C・NOVELSファンタジア)

【07下期ラノベ投票/新規/9784125010083】
ドラゴンキラーシリーズ
人殺しと酒とタバコをやめることはできないのに、健康のために野菜ジュースを飲むココの小悪党っぷりが最高です。


修道女エミリー―鉄球姫エミリー第二幕 (集英社スーパーダッシュ文庫)

修道女エミリー―鉄球姫エミリー第二幕 (集英社スーパーダッシュ文庫)

【07下期ラノベ投票/新規/9784086303972】
鉄球姫エミリーシリーズ
一巻は、前半と後半のあまりの落差についていけませんでしたが、耐性さえついてしまえばどうってことないぜぇ! 


“本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)

“本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)

【07下期ラノベ投票/新規/9784125010069】
本の姫は謳う
ファンタジー好きとしては投票するしかありません!


時載りリンネ!〈2〉時のゆりかご (角川スニーカー文庫)

時載りリンネ!〈2〉時のゆりかご (角川スニーカー文庫)

【07下期ラノベ投票/新規/9784044732028】
時載りリンネ!シリーズ
ジュブナイル小説と言いますか、雰囲気がとても好きな作品です。



既存部門

【07下期ラノベ投票/既存/9784829119686】
BLACK BLOOD BROTEHERSシリーズ
毎回投票してます。


【07下期ラノベ投票/既存/9784044266127】
戦闘城塞マスラヲシリーズ
ヒデオが自分のダメっぷりを嘆きながらも、精一杯もがく姿が熱い!


“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

【07下期ラノベ投票/既存/9784757739185】
文学少女シリーズ
この作品については何も語る必要はないでしょう。


【07下期ラノベ投票/既存/9784840239776】
世界平和は一家団欒のあとにシリーズ
ベタなコメディ作品のように思えて、きちんと物語を構成している点が素晴らしい作品です。ベタなのに熱く、ベタなのに面白い!


図書館革命

図書館革命

【07下期ラノベ投票/既存/9784840240222】
図書館戦争シリーズ
やはり有川さんの恋愛モノは面白いです。

きみと歩くひだまりを

 志村一矢さんの新シリーズと聞いて購入してみましたが、まさかの地雷でした。
 シリーズを二作も完結させる力があるというのに、流石にこれはない。序盤から設定、設定、設定の嵐。お、やっと物語が進むと思ったら、また新しい設定が出てくる悪循環には、読んでいてかなりイライラさせられました。
 卒論で忙しいので、本を読んでる時間があまりないことも影響していると思いますが、一冊読むのに一週間以上かかるのは本当に久しぶりのことです。
 とりあえず、次巻は様子見です。

薔薇色にチェリースカ(2)

 これはまた強烈なキャラが登場したなあ。一巻の最後で、優生会のメンバーを一人で圧倒したチェリースカですら、全く歯が立たない強さに加えて、何よりもその狂いっぷりが凄かったと思います。チェリースカのことを「愛しの美姫」と呼びながら、地面に思いっきり叩きつけたり、有刺鉄線で縛り付けたりしますからね。ヒロのことも平気で殺そうとしてますし、典型的な暴君です。
 しかし、敵の強さが圧倒的であればあるほど、主人公たちがその強敵にどう立ち向かっていくのかが、小説の醍醐味というものです。この巻では、その強敵との戦いを通して、ヒロとチェリースカが、互いの過去と秘密を打ち明けて信頼関係を深めていく様子がしっかりと描かれていて、面白かったです。まあ、チェリースカの拷問とか痛々しい描写はありましたが、明確な敵が登場したことで、ストーリーも俄然面白くなってきたと思います。ただ、ラストはヒロたちに都合が良過ぎる展開だったんじゃないかなあと思います。戦闘面では全く無力のヒロが、必死になって体を張る場面はカッコ良かったですし、チェリースカがヒロに対して心を開き始めたシーンがあったのは良かったと思うのですが、敵が強すぎるんですよね。こんなバランスブレイカーがシリーズ序盤から登場してしまって大丈夫なのかなあという不安も多少ありますが、今後の展開がどうなっていくのか、気になるところです。
 どうやら次巻は来年の一月あたりのようですが続きが楽しみです。

ヒトカケラ

ヒトカケラ (MF文庫J)

ヒトカケラ (MF文庫J)

 <第三回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作>受賞作。


 電波ー!
 この物語のメインキャラの5人は、全員がオカルト研究会の部員なんですが、主人公=普通、蓬莱ありす=電波、君島麗華=普通、三島純也=電波、真央塚杏=電波と、部員の60%が電波で構成されています。いやはや、凄い主人公です。よく、こんな連中と普通に暮らしていけるな。いきなり「宇宙人に好きだと言われたらどうしますか?」とか、「私のかけらを探してください」と言われたら、普通は引きます。
 第一章で物語は完結して、第二章で一章で語られなかった舞台裏を補足していく形になっているのですが、あとがきを読むと分かるとおり、作者さんが、伏線をうまく隠せないのなら、全部を伏線にしてしまえばいいんだと思ったようで、ほとんどの会話が伏線になっています。そのため、最初から電波的な発言が続出します。最後まで読めば、裏側ではこんなことがあったのだなあと、納得できるようになるのですが、そこまで辿り着くのが難しかったです。
 まあ、電波、電波と言っていますが、別に馬鹿にしているわけではありません。物語の核心に迫る台詞は、最後まで読まないと訳が分からないのですが、それ以外の日常会話は、さばさばした先輩と無邪気な後輩が交わすものだし、時々馬鹿な掛け合いがあって面白い。中盤の山を越えると、後はラストまでただ淡々と進んでいくだけなので、地味という印象もありますが、ラストは綺麗にまとめられていますし、読了後の気持ちは心地よかったです。
 前半は混乱してしまう部分が多かったのが残念でしたが、物語の雰囲気は結構気に入っています。メインキャラの多くが、自分の気持ちを誤魔化すために嘘をついていたり、好きな相手に本当の自分を隠すために嘘をついていたりと、何かしらの嘘をついて暮らしていましたが、真相が明かされた時は、心にじーんとくる優しい話だったと思います。恋愛がテーマの中心に置かれていますし、割と気に入る方も多いんじゃないでしょうか。

星を継ぐもの

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

 久しぶりにSFが読みたいなあと思って読んだ作品。
 ジェイムズ・P・ホーガンと言えば、SF界の巨匠の一人らしいのですが、高校に進学するまで、SFをスペース・ファンタジーの略称と勘違いしていた自分が知るはずもない。
 いやあ、面白い! 月の裏側で5万年以上も前の人間の遺体が発見されるところから、物語はスタートするのですが、月で発見された遺体は一体何者なのか、という課題をめぐって争う科学者同士の論争が非常に面白い。討論会で彼らは地球から進化した人間であるという意見や、別の惑星からやってきたとする意見が飛び交うのですが、各分野のトップエリートが集結しているので、それぞれプライドを持っていますし、互いの見解で譲れない勝負をしているところが読んでいて楽しかったです。科学的な要素がふんだんにばらまかれていて、おおと唸らされる部分が多かったですが、やはり科学者たちが支持する仮設が次々とひっくり返る、逆転につぐ逆転という展開が一番面白かったと思います。一つの仮説を決定づける証拠が出たのかと思えば、実は他の仮説に応用できたりと最後まで、どれが真実なのか分かりませんでした。ラストも衝撃の締めくくりになっていましたし、数学や歴史といったまったく異なる分野から、一つの物語をつくりだしていくなんて、本当に凄いと思います。
 友人に聞いたら、巨人たちシリーズとして続きが出ているそうなので、今度読んでみたいと思います。

紅〜醜悪祭〜(上)

 一年ぶりのシリーズ刊行。
 相変わらず、メインキャラ同士の会話が面白かったです。紫だけでなく、夕乃や銀子といったヒロインもそれぞれ登場してきましたし、新九郎のへたれっぷりも楽しむことができました。
 ただ、今巻では事件の触りだけだったので、物語の大筋については、まだ何とも言えないです。作中で紅香の死が新九郎に伝えられましたが、電波的な彼女に登場しているので、どうせ生きてるんじゃないかなあと思うのですけれど、実は……みたいな展開はあるのでしょうか。新九郎が窮地に立たされた状態で終了してしまったので、下巻を待つしかないですけど、気になるなあ。
 集英社のサイトの方に行っても、下巻がいつ出版されているかは分からない状態なので、いつ出るのかは分かりませんが、続きを期待しながら待っていたいと思います。