薔薇色にチェリースカ(2)
- 作者: 海原零,ネツマイカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 文庫
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しかし、敵の強さが圧倒的であればあるほど、主人公たちがその強敵にどう立ち向かっていくのかが、小説の醍醐味というものです。この巻では、その強敵との戦いを通して、ヒロとチェリースカが、互いの過去と秘密を打ち明けて信頼関係を深めていく様子がしっかりと描かれていて、面白かったです。まあ、チェリースカの拷問とか痛々しい描写はありましたが、明確な敵が登場したことで、ストーリーも俄然面白くなってきたと思います。ただ、ラストはヒロたちに都合が良過ぎる展開だったんじゃないかなあと思います。戦闘面では全く無力のヒロが、必死になって体を張る場面はカッコ良かったですし、チェリースカがヒロに対して心を開き始めたシーンがあったのは良かったと思うのですが、敵が強すぎるんですよね。こんなバランスブレイカーがシリーズ序盤から登場してしまって大丈夫なのかなあという不安も多少ありますが、今後の展開がどうなっていくのか、気になるところです。
どうやら次巻は来年の一月あたりのようですが続きが楽しみです。