海をみあげて

海をみあげて (電撃文庫)

海をみあげて (電撃文庫)

 うーん、基本的にシンプルな話は好きなのですけれど、これは今ひとつ楽しめなかったです。
 本書は三編からなる連作短編型なのですが、どれもオチが序盤で読めてしまうのが、ちょっと残念。いや、物語自体は部活や受験勉強、恋愛などを扱っていて、学園モノにしては凄く現実味があって好感が持てるのですが、なんか展開が平淡すぎて自分には合いませんでした。主人公の真琴のように前向きなキャラは見ていて面白いのですが、他の類似作品のように、ここの雰囲気が良い、と思えるような箇所がなかったのが、本書を楽しめなかった最大の理由なのかもしれません。