リリアとトレイズ[Ⅴ][電撃文庫] 私の王子様<上>

 前巻は突然起こったアクシデントのせいで、自分の素性をリリアに明かすことができずに終わってしまったトレイズでしたが、今巻はサブタイトルに王子様と書かれていたので、いよいよか!? と思っていましたが、上巻では特に動きがなくて残念でした。
 ヒルダとトレイズが二人っきりでいたところに直面したリリアが、どういったリアクションをとるのか気になっていましたが、ヒルダと意気投合して会話で盛り上がっているところを見ると、トレイズが不憫に思えて仕方がないです。
 でも、リリアが列車の乗客にトレイズとの関係を聞かれたときの
 「彼氏?」
 「……違います」
 の微妙な間から察するに、リリアの心境も単なる幼馴染から変化しているようですが、どうなるのでしょう? 電撃文庫の公式hpを見ると、どうやら次が最終巻のようですし、リリアとトレイズの関係もさることながら、リリアがトラヴァス少佐の正体を知る展開もあるのでしょうか?
 アリソンの頃から、このシリーズを読み続けている読者としては、全員が幸せになってくれる展開になるといいのですが、一体どんな結末が待っているのか、来月が楽しみです。